リーナスのえらいところは,OSにも,ソフトウェアにもまったく手を出さず,Linuxカーネルの作業だけにとどまっていることだ,と云われる。もともとはカーネルに名付けたはずの「リナックス」と云う言葉は,今,OS,デスクトップ環境,ソフトウェアも含めた大部隊となった。そして,2.4という部隊の主柱は,より強く部隊を引きつけるものとして完成した。
待望のリナックスOSのカーネル「Linux 2.4」が4日,予定よりも約1年遅れてリリースされた。2GHz以上のCPU,USBドライバーのサポートや,マルチプロセッサーでの性能が向上した。
昨年,待ちに待たれていた新しいリナックス・カーネルは(過去記事),大みそかにプレリリース配布,そして年明けすぐのリリースとなった。これまでの最新版は,昨年の1月5日にリリースされた2.2.14なので,ほぼ1年ぶりとなる。もちろんメジャーアップグレードとなる2.4に向けての開発はそれ以前から続いており,途中で大幅な機能の刷新や追加があり,USBの普及などへの対応などで,時間がかかった。だが,その甲斐あってのリリース,となったようで。
カーネルの更新が滞っていた間,リナックスは表面部分の改革が爆発した。特にグノームによる標準デスクトップ環境の構築は著しいものがあった。さらにサン・マイクロシステムズによるスターオフィスなどのソフトウェアの進展も爆発した。Linux 2.4がリリースされたことで,今後数ヶ月で2.4をベースとしたOSが用意され,それと同時にグノームからデスクトップ環境も整えられるだろう。今までよりも,より身近なリナックス環境のために,そして,より強いリナックスのために,2.4は今年,ベースとなる。
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